医師監修【葉酸サプリの副作用】妊娠中の葉酸サプリ注意点

葉酸サプリに副作用はあるの?

めぐ先生

赤ちゃんのために摂り入れたい葉酸。食事からでも摂取できますが、食材に含まれる葉酸は体への吸収率が50%と低くなってします。そこで厚生労働省は葉酸をサプリメントで補うよう勧めていますが、葉酸サプリに副作用はないのでしょうか?

今回は葉酸サプリの副作用についてお話しします。安心して葉酸サプリを飲めるよう「葉酸サプリの選び方」も紹介していますので、最後までぜひご覧ください。

1.葉酸サプリの副作用、症状と胎児への影響は?
2.副作用の原因は?
3.副作用がでた時の対処法
4.【葉酸サプリの成分】化学合成と天然成分って?
5.海外産と国産の葉酸サプリ、違いは?
6.妊娠中に葉酸サプリを飲めない人はこんな人
7.妊娠中の葉酸サプリ選び方、チェックポイント
8.まとめ

葉酸サプリの副作用にはどんな症状がある?胎児への影響は?

葉酸サプリの副作用

葉酸は胎児の先天性異常のリスクを低くすると言われていますが、摂取の時期や量によっては副作用が起きるリスクがあります。特に心配なのは胎児への影響ですね。葉酸サプリによって引き起こされた副作用の例をいくつか紹介します。

胎児へのリスク

まず、胎児へのリスクですが、オーストラリアのアデレード大学は「妊娠後期に過剰に葉酸を摂取した場合に子どもが喘息を引き起こす可能性がある」と指摘しています。妊娠28週~40週の妊娠後期に、葉酸を余分に摂ってしまうと産まれてきた子どもに喘息の症状が現れる可能性があることがわかりました。

このデータは、オーストラリアの大学から発表されたものです。では、医学界ではどのような見解でしょうか?医学界では、妊娠後期に国が注意を促している1,000μg(マイクログラム)以上の葉酸を毎日摂り入れると、喘息発症リスクが1.26倍に増えると報告されています。葉酸による副作用が、子どもに影響を及ぼす
可能性があることがわかっていただけたと思います。

母体へのリスクと症状

次に母体が葉酸サプリの副作用として注意しなければならないことに、葉酸過敏症があります。葉酸過敏症の症状としては、かゆみ、じんましん、発熱、呼吸障害などが挙げられますが、発生そのものは非常にまれとされています。アレルギー体質の方は注意が必要です。

国民生活センターの報告によれば、サプリメントによる葉酸の摂取は、量やタイミングによっては胎児に何らかの影響を及ぼす可能性があるとしていますが、食事で摂る葉酸にはそのような心配はないとされています。葉酸をサプリメントで摂る際は、商品に記載されている量を守って服用しましょう。用法容量を守れば、副作用のリスクは低くなります。

葉酸サプリで副作用を発症、考えられる原因は?

副作用、2つの原因

サプリメントはその時の体調によっても副作用か出ることもありますが、葉酸サプリで考えられる副作用には過剰摂取とアレルギーの2つが考えられます

葉酸の過剰摂取

厚生労働省では、日本人の葉酸摂取量の目安を定めています。妊娠の1ヶ月以上前から妊娠初期(~15週)の3ヶ月間は、食品からの摂取に加えてサプリメントも含めた1日480μgの葉酸を摂ることを勧めています

各メーカーでは厚生労働省のガイドラインに基づいて、葉酸の推奨摂取量を記載しています。例えば、楽天ランキングで1位の「ベルタ」では、過剰摂取による副作用の発症を避けるため、1日の摂取目安量を守って服用するように書かれています。サプリメントは商品に記載されている摂取量を守って使用すれば安全とされています。

どのサプリメントでもそうですが、定められた量以上に服用することは良くありません。特に葉酸サプリの過剰摂取は、妊娠中の女性にとって心配な副作用を引き起こす可能性があります。各メーカーの定められた量以上に葉酸を摂ることは避けましょう。

またかゆみやじんましん、吐き気などの症状も葉酸の副作用として取り上げられています。こういった症状も、葉酸の過剰摂取が原因の可能性があります。葉酸は1日1,000μg以上摂取すると「過剰摂取」と判断されます。1,000μgとは、厚生労働省が勧める1日の葉酸量480μgの2倍以上の数値です。

含まれる成分で発症するアレルギー

サプリメントには、アレルギーを引き起こしやすい大豆や小麦が使われているものがあります。じんましんなどの症状が見られ、アナフィラキシーショックといったショック状態を起こすこともありますので、サプリに含まれる成分はよく確認しましょう。

葉酸サプリで副作用がでた時の対処法

対処法

かゆみ、じんましん

かゆみ、じんましんなどの副作用が出た時は、葉酸サプリの摂取をいったん中止しましょう。葉酸サプリで発症する副作用の症状は、薬やほかのサプリメントで発症する副作用と症状が似ています。そのため、今飲んでいる葉酸サプリが副作用の要因だと特定することはなかなか難しいところです。

葉酸サプリの摂取を止めても、かゆみやじんましんが治らない場合は皮膚科を受診しましょう。その時は飲んでいた葉酸サプリも一緒に持っていくと、葉酸サプリが原因かを医師に相談できます。

だるさ、眠気

だるさや眠気といった症状が現れた際は、やはり葉酸サプリの服用を止め経過を観察してください。症状が治まらないときは内科へ、症状が治まった場合は飲んでいた葉酸サプリが原因だと考えられます。今後も、その葉酸サプリの服用は中止してください。

葉酸サプリはメーカーによって含まれる成分が変わってきます。今回飲んでいたサプリの成分をよく確認してください。もしアレルギーなどで思い当たる成分があれば、その成分を含まない他の葉酸サプリを試してみるのもいいですね。それでも副作用が出るときは、食事からの摂取で補っていきましょう。

ポイントを伝えるめぐ先生

葉酸は、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれています。しかし、食品に含まれる葉酸は水溶性で熱に弱く、調理方法によっては葉酸自体が失われてしまいます。葉酸を少しでも多く食事から摂るには、生で食べられるサラダが一番です。

葉酸による副作用は、過敏症やアレルギーで発症している可能性がありますので、特定が難しい場合は病院を受診し医師に相談することをおすすめします。

【葉酸サプリの成分】化学合成と天然成分って何?

葉酸の解説

葉酸サプリはいくつかの栄養素を合成して作ったものですが、合成の方法、合成する元の成分が重要なポイントとなります。

葉酸は、天然食品に含まれる「プテロイルポリグルタミン酸」と化学合成された「プテロイルモノグルタミン酸」の2種類に分類されます。(一般的にはプテロイルポリグルタミン酸は「ポリグルタミン酸」とプテロイルモノグルタミン酸を「モノグルタミン酸」と呼んでいます。)

ポリグルタミン酸

食品に含まれるポリグルタミン酸の葉酸のメリットは、食事から摂れることです。ただ、水や熱に弱く全体の50%しか体内に残りません

モノグルタミン酸

一方、化学合成されたモノグルタミン酸は85%が体に吸収される特徴があります。そのため、多くの葉酸サプリでモノグルタミン酸が使用されています。

そして、モノグルタミン酸は化学合成された葉酸ではありますが、葉酸の抽出方法によってさらに2種類に分けられます。

天然由来と合成

野菜や果物などの食品から抽出された葉酸をモノグルタミン酸に加工しているものを「天然由来」と呼び、「モノグルタミン酸型葉酸」を人工的に化学合成したものを「合成」と呼びます。

「合成」の葉酸は、内臓や胎児に負担がかかるとされていますので、「天然由来」の葉酸サプリの方が安心して飲めます。

海外産の葉酸サプリと国産の葉酸サプリ、違いは?

国産と海外産の葉酸プリの違い

葉酸サプリを安全に服用する上で重要なのは、摂取時期と摂取量です。厚生労働省のガイドラインでは、妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間にサプリでも葉酸を摂るよう推奨しています。

国産サプリの特徴

摂取量を適切に守るためには、国産メーカーの葉酸サプリを利用した方が安心できます。その理由は、国産の葉酸サプリは厚生労働省が推奨する量に合わせた分量になっていたり、含まれる成分がわかりやすく記載されているからです。

海外産サプリの特徴

海外の葉酸サプリは、各国の基準で製造されていることから、含まれている葉酸の量が厚生労働省の推奨する量を上回っている場合があります。そして、その国に住む人の体格や体質に合わせて製造されています。サプリメントの大きさ、特にアメリカの葉酸サプリは一粒が大きいため、飲みづらさを感じる日本の女性も多いようです。

また、海外産の葉酸サプリには食品添加物を使用していることが多く、味や色など各国の市場に合わせて作られていることも心配な点です。葉酸サプリに限らず、海外産のサプリや薬では驚くような色の錠剤や、服用しやすいようキャンディのように味付けしたものも見られます。

笑顔のめぐ先生

国産の葉酸サプリの大半は、使用されている添加物、葉酸サプリの製造方法まで、厚生労働省の基準に沿って製造しています。商品サイトや商品パッケージにも決まりに沿って、注意事項が記載されているので安心して摂取することができます。

葉酸サプリを選ぶ際は、まずは国産の葉酸サプリから選びましょう。

【妊娠中の葉酸サプリ注意点】葉酸サプリを飲めない人はこんな人

葉酸サプリ、こんな人は要注意

摂取時期と摂取量を守れば、サプリも安心して葉酸を摂ることができる一つの手段ですが、注意する点もあります。個人差はありますが、葉酸サプリで副作用を発症することもあります。ご自身の持病や服用している薬、その日の体調やアレルギーの有無などをよく考慮して摂取してください

特にアレルギーを持つ人は、要注意です。葉酸サプリに中には、添加物として大豆、小麦、りんご、やまいもなどを使用しているものもあります。アレルギー検査をしたことがなくても、普段の食事から何となくアレルギーがあるかもと感じていれば、自身のアレルゲンを特定してから葉酸サプリを飲み始めると安心です。

商品パッケージを見てもわからない場合は、メーカーに直接問い合わせて聞くとより安心できます。市販のサプリであれば薬剤師さんに、通販のサプリであれば問い合わせ電話やフォームで確認することができます。

【妊娠中の葉酸サプリ選び方】まずはここをチェック

葉酸サプリを選ぶ際に重要なのは、副作用に配慮しているかが一つのポイントになります。副作用の心配をせず安心して葉酸サプリを飲むために、どこをチェックするべきか、ポイントをいくつかご紹介します。

厚生労働省が推奨する摂取量を守っているか?

葉酸の摂取量は1日に最大1,000μgまでとされ、過剰摂取した場合、副作用の原因になります。国からは葉酸サプリでの摂取は1日400μgが適量とされていますので、それ以上摂取する葉酸サプリは避けてください。1粒のサプリに葉酸がどれくらい含まれているか、それを何粒飲むのか細かく記載されているサプリを選びましょう

葉酸の他に含まれている食品添加物を確認

余計な添加物が入っていない葉酸サプリを選びましょう。特にアレルギーが心配な方は、自身が持つアレルゲンが含まれていないかを確認することが重要です。

ビタミンAの有無、ビタミンAの摂取量

葉酸以外にも体に良いとされるビタミンが含まれているサプリが多くあります。その際、ビタミンAを確かめてください。ビタミンAは、妊娠初期に特に注意が必要です。妊娠初期にビタミンAを過剰に摂取すると胎児の先天異常の原因となる可能性があります

ベビーやマタニティー用品メーカーから出されている妊婦向けサプリには、ビタミンAを添加していない商品が多いようです。普段の生活で足りない栄養素を補うために出されている一般的な葉酸サプリには含まれていることがありますので、必ず確認してください。

まとめ

・妊娠後期の葉酸の過剰摂取は、子どもに喘息アレルギーを引き起こす恐れがある
・葉酸サプリの副作用は過剰摂取と含まれる成分で引き起こすアレルギーが考えられる
・副作用が出た際は、葉酸プリの摂取を中止する
海外産の葉酸サプリより、国産の方が日本人の体に合った成分や量で作られている
・副作用の原因となる過剰摂取や含まれる成分を確かめてからサプリを選ぶと安心

妊娠初期から摂るよう勧められている葉酸ですが、含まれる成分や過剰に摂取することで副作用を発症する恐れもあります。以前、他のサプリや薬で副作用のような症状を発症した、食べ物のアレルギーを持っているかもしれない、そんな心配があるときは医師と相談してから服用すると安心できます。

市販の葉酸サプリは、手に取って商品を確認することができます。パッケージに記載されている成分や注意事項に目を通してください。通販の葉酸サプリは、公式サイトに必ず細かい成分表や副作用について解説されています。

赤ちゃんのためにも摂りたい葉酸。副作用の心配をせず安心して飲むために、細かい情報まで一読しましょう。そして副作用と思われる症状を発症したら、すぐに服用をやめてください。

■この記事の監修医師
医療法人よつば会 クローバークリニック
副院長 新開健司 医師

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