【妊娠のしくみ】排卵から着床まで、妊娠のプロセスを解説

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妊娠のしくみについて

めぐ先生

どうやって妊娠するのか…漠然とした知識は持っているけど、詳しくまでは知らないことも多いのが「妊娠」です。卵子や精子には寿命があります。卵子の寿命は思いの外短く、タイミングが合わないと妊娠を逃してしまいます。

そして毎月生理がきていたとしても、排卵していない場合もあります。排卵していないと、やはり妊娠することができません。しくみを知ることは、妊娠への第一歩につながります。今回は、この妊娠のしくみについて詳しくお話していきます。

【受精と着床】排卵から妊娠までのプロセス

妊娠のしくみ

卵子と精子が受精し、子宮に着床することで妊娠にいたります。卵子は排卵時に卵巣からたった1つだけ、卵管采らんかんさい※)に排出され、卵管で精子を待ちます。

※卵管采…卵巣から排出される卵子をキャッチする卵管の先端部分、キャッチしやすいように形がイソギンチャクのようになっている

膣内に入ってきた精子は卵管で卵子と出会い、卵子を覆っている膜を破り中に入って受精します。受精した卵子=受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、精子が通ってきた道を戻っていきます。

子宮では受精卵を受け入れるために、あらかじめ子宮膜が分厚くなっています。分厚くなった子宮膜がふかふかのベッドになり、そこに受精卵は潜り込んで着床します

簡単に説明すると、卵巣から卵子が排出される卵管で卵子と精子が出会い受精細胞分裂を繰り返した受精卵が子宮内膜に潜り込み着床となり、妊娠にいたります。妊娠するためには、排卵と受精、着床、着床しやすくするために子宮を分厚くする生理、この4つが大切になってきます。

【排卵・精子のしくみ】寿命と数について

卵子ができるまで

順調に排卵していれば、必ず排卵で1つの卵子が排出されます。(まれに2つ以上の卵子が排出されることもあります。)なぜ1つなのでしょうか。もともと卵子は、卵巣内で毎月20個ほど育てられます。その中でも一番成長を遂げた卵子、元気な卵子だけが、卵管采へと排出されるのです。

卵巣の中で育つ卵子は、1つ1つが卵胞で守られながら育っていきます。この時、最も大きい卵胞で約2cm。実際の卵子の大きさは0.1mmなので、卵胞内で大切に大切に育てられていることがわかります。

生理が始まって約14日間かけて卵子は卵巣で卵胞に包まれながら成長し、元気な卵子だけが卵巣と卵胞から飛び出し卵管へと排出されます。これが「排卵」です。排出された卵子は、いつまでも卵管で生きることはできません。卵子の平均寿命は12~24時間と短いのです。

そして、卵子は毎月新しく作られるものではありません。女性の卵巣には生まれた時点で、約200万個の卵子の赤ちゃんを蓄えています。初潮を迎えるころには約9割の卵子が自然に消えてしまい、その後も1回の生理で1,000個ほどが減少していきます。

あなたの体と一緒に生きている卵子も、同様に年をとっていきます。排卵では一番成長し元気な卵子が排出されますが、あなたの年に応じた元気度の卵子が排出されます。卵子は使い切ると、もう新しく作られないのです。

精子の寿命

卵子と違い、精子はいくつになっても新しく作られます。1回の射精で2億~3億個の精子が膣内に入りますが、その中の1割しか子宮にたどり着けません。その後、卵子のいる卵管にたどり着くのは約100個ほど。約100個の中から、たった1つの精子だけが卵子の膜を突き破り受精できるのです。

精子は、男性の体内では3ヵ月ほど生きられますが、膣内では4~8時間、子宮内では約3日になります。膣内と子宮内で精子の寿命が変わる理由は、環境の違いになります。精子はアルカリ性を好むため、強い酸性の膣内は長く生きられません。逆に排卵近くの子宮内は弱アルカリ性になるため、約3日生きることができます

排卵~受精~着床にかかる時間

排卵から着床までの日数

1つの精子が卵子に受精すると、卵子はもう他の精子が入ってこられないよう回りを覆っていた膜の性質を変えます。受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、2~3日かけて子宮へと移動し、そこからまた2~3日かけて子宮のベッドへと潜り込んでいくのです。

もっと詳しく説明すると、受精卵は着床するまでに胞胚(ほうはい)と呼ばれる赤ちゃんの卵へと成長します。胞胚が着床し、胞胚の回りを覆っていた細かい毛のようなものが子宮膜のずっと奥へと潜っていき、お母さんの血管と繋がり赤ちゃんを成長させる栄養を受け取るようになるのです。

【周期とタイミング】妊娠の確率が高くなるのは排卵日?排卵日前?

基礎体温のグラフ

女性の体は、約28日周期で生理を繰り返します。排卵は生理と生理のちょうど間、28日周期であれば生理初日から数えて14日目前後、30日周期であれば生理初日から15日目前後になります。基礎体温で言えば、低温期から高温期へ変化する1日前後が排卵日になります

卵子は12~24時間しか生きられません。その間も時間が経てば経つほど衰えていきます。受精のタイミングは、排卵してから12~24時間ということになります。排卵日は基礎体温でも確認できますが、今は排卵日の1日前を知ることができる排卵日検査薬や唾液で今日が排卵日かを知るチェッカーも販売されています。

ただし、基礎体温も検査薬も日にちまではわかりますが、実際に排卵される時間まではわかりません。パートナーとタイミングを合わせるならば、排卵日よりも排卵日前日、もしくは前々日の方が妊娠の確率は高くなります。精子を卵管で待機させるイメージです。

妊娠したら必ず着床出血はあるの?

着床出血は、必ずしもあるとは限りません。逆にない人の方が多いです。着床出血とは、受精卵が子宮の内膜に潜り込り着床した際に確認できる少量の出血です。順調に進むと、前の生理から数えて21日目前後で着床が始まります。

次の生理予定日より少し前に出血するため、生理の始まりと勘違いしやすいですが、量や出血している期間が違います。着床出血は量も少なく、1回~数回、1~2日で終わります。ダラダラと何日も続いたり、普段の生理と同じくらい量が出る場合は、生理もしくは不正出血の可能性が高くなります。

妊娠の前兆で感じる症状

ドラマでは吐き気やおう吐で妊娠が発覚したりしますが、つわりの症状が本格的に現れるのは妊娠8週目(妊娠3か月)頃からになります。では、もし妊娠をしていた場合、生理予定日(妊娠4週目)あたりで感じる妊娠の兆候を挙げます。

身体的な症状
生理がこない、腰が重い、熱っぽい、乳房が張る、眠い、だるい、下腹部に痛みがある、胃がムカつく、吐き気など

精神的な症状
やる気がしない、匂いが気になる、食欲が落ちる、イライラするなど

妊娠の兆候は、生理前の症状や風邪の引き始めによく似ています。予定日を過ぎても生理がこない、尚且つ上記のような症状がみられるときは、妊娠検査薬で検査してみましょう。妊娠検査薬は個人差もありますが、早い人で前回の生理から29日以降でも反応が出ます。

妊娠するために知っておきたい無排卵性周期症

妊娠には「排卵」がとても重要になります。排卵していないと、どんなにタイミングを合わせても妊娠には至りません。では、生理がきていれば排卵しているのでしょうか?実は、生理があっても、排卵していないことがあります

これを無排卵性周期症と呼び、基礎体温を付けているとはっきりグラフで確認できます。本来であれば生理から排卵日までは低温期になるため、グラフの線は低い状態を維持します。排卵日から生理前は高温期でグラフの線は高くなります。

上下するはずのグラフが、排卵していないと高温期に入らないため、ずっと低い状態が続きます。もし、排卵をしていない可能性がある場合は一度婦人科で受診しましょう

ポイントを伝えるめぐ先生

軽症の排卵障害であれば、生理開始5日目から飲み卵胞の発育を促す内服薬(クロミッド、セキソビッド)で治療できます。

無排卵は放置すると不妊へとつながってしまいます。自分が排卵をしているのかどうかを知るためにも、基礎体温を付けることは大切です。

【着床障害とは?】原因と治療法

着床障害は、言葉の通り何かが原因となって着床を妨げていることです。着床障害の原因は、受精卵が成長した胞胚の発育不良や、子宮筋腫、子宮内のポリープが挙げられます

 自覚症状症状治療方法
子宮筋腫あり・生理時の経血量が多い
・強い生理痛がある
手術・点鼻薬・注射薬
子宮内のポリープなし極まれに出血・小さいものであればそのまま
・大きくなったり、出血を繰り返すようであれば切除手術

着床障害の原因には肥満もあります。肥満は、排卵障害を引き起こす可能性が高いため、体重のコントロールも必要です。モデルのように痩せなくても大丈夫。BMIの数値が正常範囲であれば問題ありません。

BMIの計算式 体重kg÷(身長)²
普通体重範囲 18.5~25未満 

BMI、普通体重の一例
身長体重1BMI1体重2BMI2
163cm50kg18.82
52kg19.57
160cm48kg18.75
50kg19.53
158cm48kg19.23
50kg20.03
156cm48kg19.72
50kg20.55

肥満に当たる身長と体重は、158センチの人で63キロ、160センチで64キロになります。運動や食生活を見直していきましょう。

妊娠の妨げになる生理不順と冷え性の原因と改善法

【生理不順】原因と改善方法

ストレスを感じる女性

正常な生理周期は25日~38日で、1回の生理期間が3~7日とされています。この正常範囲から大きくずれた周期や期間で毎回生理がきているときは、生理不順を疑います。生理不順の原因は、ほとんどがストレスです。

生理や排卵を促すホルモンに指示を出す脳の一部(視床下部、脳下垂体)はストレスを受けると、正常に働かなくなってしまいます。そのため、ホルモンがうまく分泌されず、排卵されなかったり、卵子の発育が悪くなったり、生理が起こらず子宮に受精卵を受け止めるベッドができにくくなったりします

悪影響を及ぼすストレスは2種類あり、身体的なストレス(過労・寝不足など)と精神的なストレスです。改善方法は、ストレスを溜めないこと。1日に1回短い時間でも構いません。自分の好きなことをする時間を持ちましょう。

【冷え性】原因と改善方法

冷え性の女性

冷えは血流が悪いことで起こります。流れが悪くなった血液は、体の末端までいきわたることができず、指先や足先から徐々に体を冷やしていきます。酸素や栄養を運ぶ役目もある血液は、流れが悪くなると子宮や卵巣にも安定して栄養を送れません

栄養や酸素が安定しない子宮や卵巣の機能はどんどん低下していきます。改善方法は、体を内側と外側から温めて血流を良くすること

外側から温める
スリーネックを温める、羽織るものを1枚持ち歩く、階段を使ったり速足であるいてみる、湯船に浸かる、ウォーキングなど軽い運動をしてみる

内側から温める
常温や温かい物を飲む、根野菜や冬野菜を食べる、朝ごはんを食べる、コーヒーより紅茶を飲む

まとめ

  • 卵子の寿命は12~24時間
  • 精子の寿命は子宮内で約3日
  • 卵子の数は決まっており、体内で新しく作られることはない
  • 妊娠の確率が高くなるのは排卵日前日と前々日
  • 無排卵性周期(排卵をしていない)は基礎体温でわかる
  • 生理不順と冷え性を改善し、子宮や卵巣の働きをよくする

いかがでしたか?今回は、妊娠のしくみや卵子、精子の寿命、タイミング、排卵の大切さを知っていただけたと思います。まずは基礎体温を付けてみましょう。基礎体温は、毎日のことでついつい面倒に感じるかもしれませんが、あなたの体を知るためにはとても重要です。

妊娠をすると体力が必要になってきます。今から体力作りに心がけ、食生活も見直してみましょう。

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